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フィギュアスケート;NHK杯(2006)の感想

む今年のNHK杯のシングルは、男子、女子ともに、日本人選手が表彰台を独占する結果となりました。

すごい快挙ですね!!

以下、印象に残った演技の動画をリンクしていきます。

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まず、女子シングル優勝の浅田真央選手は、FSは衣装を変えて臨み、今シーズン決めていなかったトリプルアクセルを、着氷後乱れながらもなんとか成功にこぎつけました。

昨シーズンは、トリプルアクセルをいとも簡単に(と見ている人は思った)決めていたのですが、今シーズンはこれまでのところ苦労していますね。

精神的なプレッシャーもあるのでしょうが、思春期の女性の体が一年でそれだけ変わってきた(ジャンプが決まりにくい体型になってきた)ことの表れという気がします。

私個人の16歳の頃の経験ですが、高校入学して数ヶ月経った頃、階段を下りていると、片足にかかる重さがズシン、ズシンと響くようになった覚えがあります。

そのとき体重の変化は特にありませんでした。

こんなことは私だけかもしれませんが、とにかく、この年頃の女の子は、これまでと同じ感覚では動けなくなると思います。

それを考えると、真央選手はよく立て直してきたものです。

それから、彼女は、トリノの荒川選手や村主選手、サーシャコーエン選手のような個性はまだみられませんが、やはり手や足先への神経の配り方、むずかしい技をやっていても美しい体勢を保っているあたりは、本当に16歳?とびっくりしてしまいます(SPエキシビション)。

もう少しスピンとスパイラルを芸術的に洗練されたものにして、観客をハッとさせられるものにすると完璧だと思うのですが、そこまで求めては酷かなぁ…。

これだけの天才選手に注文をつけるなんて、見ているほうのワガママのような気がします。

プロ選手でもないわけだし。

無責任な周囲の言葉に踊らされて、スケートばかりの空っぽの人生になってしまっては、ちょっとかわいそうですよね。

2位の村主章枝選手も、とてもいい演技でした(SPFSエキシビション)。

ジャンプのグレードの差が、浅田選手との差だった気がします。

スポーツ要素より主観的な芸術要素に重きをおく以前の旧採点方式だったら、村主選手の方を1位につけるジャッジもいたのではないでしょうか。

彼女は、順位よりも自分の世界をどこまで表現できるかというところに重きをおいているように見受けられて、そこが彼女の人間的な魅力でもあるのですが、村主選手ファンの私としてはもう少し点数稼ぎに走ってほしい気もします。

ご本人もトリノオリンピックのときは、点数稼ぎを意識しない演技をしてしまったので、かなりくやしい思いをされたようですし。

村主選手の世界はとても芸術的で、ずっと彼女を見つづけているファンからすると味わいがあって面白いのですが、国際試合ではじめて彼女の演技を見る人には、深すぎてよくわからない面もあるように思います。

また、村主選手はとても体型が細くて軽そうなので、オーガンジーの布を使ったフワフワの衣装で、妖精のような雰囲気を出した方が、マッチするのではないでしょうか。

もっと重量感のある選手だったら、重厚な曲で、インパクトのある演技を目指してもいいと思うのですが…。

小説家や漫画家など、自分の一番のテーマを描いた作品よりも、冗談半分で自分の作風とは異なる作品を描いた方がヒットしてしまう、という現象がありますが、それといっしょで、自己表現を追及しすぎると観客がついていけず、歴史上の偉大な芸術家と同じく評価されるのが100年後という結果になってしまいかねません。

…彼女にはなんとしても世界選手権かオリンピックで金メダルを獲ってほしいので、ついムキになって書いてしまいました。

3位の中野友加里選手は、SPのスピン、FSのトリプルアクセルのミスが、悔いの残るものとなってしまったでしょうね。

FSの「シンデレラ」の曲は、昨シーズン「シンデレラガール」と呼ばれるようになったことからとったのでしょうか?

昨年のNHK杯で、ケガで欠場した選手の代わりに出たら優勝してしまったのは、本当に衝撃的でしたからね。

そういう意味ではゲンのいい曲選びかもしれませんが、メロディーは観客にとっては(そしてジャッジにとっても)きいていて気持ちが乗りにくい音楽だと思います・・・。

この選手の場合、エキシビションのほうがいい演技をしているような気がしてなりません。

たいてい私は、エキシビションよりも、競技のほうが観ていて面白いと感じることが多いです。
エキシビションだと選手達がリラックスしていて楽しそうですが、どうしても演技は雑になりがち。

一方、競技だと、究極の技を競っている緊張感のなかでどこまで実力が出せるか挑戦している様子が、心身ともに選手の本当の強さが出てくるように思えて、それが面白いのです。

しかし、中野選手に限っては、エキシビションのほうがいいです。
こちらのほうが本来の彼女ではないかしら?と思ってしまうほど、伸びやかに滑っていて、エキシビションにありがちな雑な印象も与えません。

昨シーズンのエキシビションはアメージンググレースの曲にあわせて透明感のあるスケートをしていました。

体の隅々まで伸びきっている感じ。
今シーズンのエキシビションも、観ていて穏やかな気持ちになれる演技でした。
衣装も、SPやFSよりも彼女に似合っているものを着ていたように思います。

男子シングル優勝の高橋大輔選手、圧巻でした。

SPのときからジャンプの着氷が丁寧で、びっくりしてみていました。

バレエダンサーは、ジャンプしてもなるべく音をたてないように優雅で静かに着地しますが、それを観ているようでした。

FSでも、ライバル織田選手がいい演技をして、高橋選手としては4回転を跳ばないと優勝があぶなくなったわけですが、そんなプレッシャーのなか、よく決めましたね(高橋選手のFS)!!

一部では精神的に弱いとささやかれていましたが(そういわれると本人って余計に気にしてしまって悪循環になると思うのですが)、今回は自信がついたのではないでしょうか。

あと、衣装はホスト系にみえて仕方がないので私の好みではありませんが、こういうSEXYさを目指す男子選手がいてもいいかなあと思います。

欧米の男子選手には、ロマンティックな雰囲気を漂わせている人も多かったのですが、これまで日本男子の選手には、そういう雰囲気はありませんでしたからねえ…。

2位の織田信成選手、優勝は逃してしまいましたが、いい演技だったと思います(SPFS)。

ジャンプの安定感は本当にすごいですよね。

ただ、腕の動きにもう少し改善の余地があるように見受けられます。

ひじの曲がり具合っていうか…。

その点について、今回のFSのように身体にぴったりあった衣装でなく、腕の動きがごまかせるフワフワの衣装にしたら、どうなるかなあと想像して観ていました。

あと、スケート技術と直接関係がないですが、彼、一年前よりハンサムになった気がします(髪型のせいかもしれないけど)。

カメラに向ってニコッとする顔が、とってもかわいいですね!

もし私が大学生だったら、お友達になってほしい男性NO.1です。

3位の小塚崇彦選手、この前のフランス大会に比べると大躍進ですね(FS)。

本人の心中は違うでしょうが、観ているほうとしては、落ち着いた滑りをしていた気がします。

それだけ、スケーティングが優れているのでしょうね。

あと、彼は、高橋選手と違って、そのへんにいそうなふつうの男の子という感じですね。

自分を表現するのはちょっと苦手な、サムライ気質の思春期の日本人男性という感じです。

でも、いい演技をしたあとの喜び方は、本当に自然で、親しみがもてました。

ちなみに、彼のふりつけはそんなに凝ったものだと思わないのですが、手足の動きがきれいですね。

小さい頃からバレエをやっていたのでしょうか。

アイスダンスの渡辺・木戸組は今年で引退なのですね。

長い間、日本のアイスダンス界をひっぱっていってくれた選手達だけに寂しい気はします。

エキシビションのピンクと黒の衣装がとても氷に映えていました。

エキシビションになるとどうしてもアイスダンスやペアのほうが、シングルよりも楽しいことができますね。

ところで、今回のNHK杯、日本人選手が大活躍ですが、ネットなどでスケートファンの感想を読んでいると、「点数が出すぎではないか」というコメントが多いようですね。

例えば、浅田真央選手の場合、SPFSの合計得点は、新採点方式始まって以来の高得点だそうですが、彼女としては今回が会心の出来だったとは思えません。

SPは、今回よりもアメリカ大会のほうがよかったように思いますが、得点は今回の方が上。

これは、おそらく、新採点方式の、機械的な配点のあり方が関係しているのではないでしょうか。

会心の出来でなくても、点取り虫になったほうが、得点が伸びる、というシステムです。

だから、後世の選手になればなるほど、新採点方式で点数のとれるパフォーマンスを工夫することが可能になってくるので、今後もずっと最高得点はどんどん伸びていくのではないでしょうか。

だからといって、必ずしも得点が伸びるほど、つまり後世の選手になるほど、人々を感動させるスケーターというわけではない気がします。

その点、旧採点方式がなつかしいですね。

スポーツとして公正さを保つためには新採点方式のほうがいいですが、芸術面も含めた主観的な印象となると、旧採点方式のほうが反映されやすかったと思います。

演技時間の少ないSPはともかく肉体的にハードなFSをみていると、今の選手は回数や秒数を厳密に数えていて、音楽のリズムにのっていない気がします。

金メダリストの荒川選手も、トリノオリンピックより2004年の世界選手権で優勝した時の方がいい演技だったと言っていますよね。

2004年の世界選手権は、旧採点方式でした。

旧採点方式だったら、スパイラルのときに「1アイスクリーム、2アイスクリーム、3アイスクリーム…」と、わざわざアイスクリームまでもち出して秒数の不足がないようにカウントする必要はありません。

フィギュアスケートを、人々に感銘を与える芸術として評価するか、客観的な公正さを保てるスポーツとしてとらえるか、むずかしいところですね。



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